マーケティングのお手本としての秋元康のアイドルビジネス。

私はアイドルが好きだ。

 

乃木坂から入り、今は欅坂を含めて坂道グループにハマっている。

 

アイドルにハマる前は、アイドルに興味はなかったし、聞く音楽も洋楽ばかり。一生ハマることはあり得ないと思ってた。

 

しかし、今や音楽は坂道グループの曲しか聞いてないし、お金は使ってないものの、欅坂の公式アプリの完成を心待ちにしている。

 

 

 

 

 

しかし、なぜ私はアイドルにハマってしまったのか?

 

その答えは、秋元康が手掛けるマーケティング戦略に引っ掛かてしまったという他ありません。

 

アイドルという市場の創出から大衆化までのストーリーは、アイドル好きだけでなく、世の中のビジネスパーソンは絶対に知っておくべき内容です。

 

本日は私なりの解釈を文字にしていきます。

 

 

戦略その① AKBによるアイドルの大衆化

 

それまでのアイドルは、基本的に偶像崇拝の様式に似ています。

 

アイドルという雲の上の存在に対する信仰

 

元々はこの偶像崇拝秋元康が手掛けたビジネスの結果でしたが、秋元康のアイドル文化の創出はこの形態に疑問を持ち、アイドルを再定義することから始まっています。

 

アイドル=手の届かない存在

 

ではなく

 

アイドル=身近な存在

 

と再定義したことが、アイドル市場創出のキーサクセスファクターだと私は考えています。

 

「会いに行けるアイドル」というコンセプトで、徐々に秋葉原を中心にファンを少しずつ拡大していきます。

 

※このファンの獲得には、「自分でも手が届く」という心理から恋愛感情に訴えかけていくモテないオタク心理を熟知した様々な戦術が駆使されていますが、今回は省略して話を進めます

 

やがて情報感度の高い方々が秋葉原に遠征に来るほどになります。ここまで来ると「会いに行けるアイドル」というコンセプトは、実際に市場ニーズがあることが明白になってきたと言えます。

 

 

戦略その② 支店戦略による日本市場の制圧

 

「会いに行けるアイドル」というコンセプトの一番の課題は地理的な障壁。

 

秋葉原という拠点に対して、リピーターになれるのは関東圏が限界です。一部の熱烈なファンを除けば、毎回地方からやって来ることは難しいですし、その交通費も本来であれば利益として期待可能です。

 

そこで始まったのが、支店戦略。SKEやNMBといった支店を通じて、日本全国で「会いに行けるアイドル」というコンセプトを実現させます。

 

これまで興味を持っていたが東京には行けないという潜在ニーズを獲得していきます。

 

企業が新規ビジネスを始める際には、既存ビジネスを新しい顧客や市場に提供する方法が一番スピードが早いと言われていますが、そのセオリー通りに地方市場に進出していきます。

 

そしてこの支店戦略を通じて、秋元康は日本全国にアイドル文化を浸透させ、「アイドルの大衆化」を実現していくのです。

 

 

戦略その③ 乃木坂による潜在ニーズの掘り起こし

 

ビジネスにおいて、1つの製品で市場ニーズを全て満たせることはほとんどありません。

 

1つの製品でより多くのニーズを満たせるようにするには限界があります。

 

アイドルにおいても、48グループでは市場ニーズは満たせないことは明白です。

 

48グループのメンバーの選考基準には「親しみやすさ」があると考えています。

 

「クラスで3番目に可愛い子」という基準が分かりやすいです。

 

※この基準は、全国各地の支店でのメンバー採用を行いやすくする戦略でもあったと個人的には考えています

 

 

しかし、このコンセプトは男性目線のものです。

 

そこで、女性も獲得出来るコンセプトで構築されたアイドルグループを結成し、新たな市場を獲得しにいくのです。

 

乃木坂は「AKBの公式ライバル」とは宣伝されていますが、秋元康のアイドルポートフォリオにおいては補完材であると考えた方が適切です。

 

分かりやすい戦術として、よく挙げられるのがファッション誌の専属モデルをやっているメンバーが多いことです。

 

ファッション誌という新しい経路から、女性ファンを多く獲得しています。

 

AKBによってアイドルを認知し、しかし興味は持てなかった層に対して、乃木坂を通じて市場開拓を行っていったのです。

 

秋元康はもちろん横展開も忘れていないので、海外グループの立ち上げも同時に進めています

 

戦略その④ 欅坂は、高い音楽性とパフォーマンスで更なる市場獲得を目指す

 

欅坂はよく「反体制派アイドル」と形容されます。

 

確かに「サイレントマジョリティ」に代表される、世間や大人への不満を表現しており、衣装などもアイドルらしくないです。

 

実際に、世間や大人への不満という歌詞に共感している方々は多いでしょう。

 

秋元康の戦略はまた当たっています。

 

個人的には、欅坂は「既存のアイドルにはなかった音楽性とパフォーマンスによって、アイドルを認めていない層をファンにする」ためのポートフォリオなのだと捉えています。

 

振り付けを世界的なダンサーであるTAKAHIRO氏が担当していることからも本気度が違います。

 

秋元康にとっても、欅坂は初めての挑戦なのでしょう。だからこそ、力の入れ込み方も他のグループとは段違いなのだと思います。

 

欅坂が市場制圧していくのを目の当たりに出来る時代に生まれたのは幸運というほかありません。

 

AKBに始まった秋元康のアイドルビジネスはどこまで続くのか?

 

欅坂の次はどのようなグループが出来るのか、正直全く予想出来ません。

 

秋元康の慧眼が、今どの市場を見ているのかなんて私には到底分かりません。

 

もしかしたら、アイドルグループというコンセプトをまた再定義するかもしれません。

 

男性グループをプロデュースするかもしれません。

 

まだカバー出来ていない市場を獲得しにいくのか、新しい市場を創出するのか。

 

予想出来ないからこそ、秋元康というマーケターは偉大なのだと思う今日この頃です。