死にいく人に僕は何が出来るのか

「ばぁちゃんがガンになった」

 

聞きたくなかったし受け入れられたくなかったけど現実として受け止めなければいけなかった。

 

一緒に住んではいなかったものの実家から車で10分くらいでつく場所にばぁちゃんは一人で住んでいる。※母方のばぁちゃんで、僕の実家は父方。週に1回くらいは母親が買い物して会いに行ってるらしい

 

高校を卒業するまで月に一回は会っていたし、僕は多分ばぁちゃん子だった。

 

この宣告を受けた後、母とばぁちゃんの意向で、延命治療はせず緩和療法で痛みを軽減しながら余命を楽しむことにしたらしい。

 

そこで弟が住んでいる京都に2人で旅行に行くことを決めたらしい。旅行が嫌いで可能な限り家から出たくない僕なのに、開口一番「俺も行く」と伝えていた。

 

この文章はそんな京都旅行の帰り道の新幹線に一人で乗りながら、やることもないので暇つぶしに書いている。

 

正直に言って、京都への旅行は向こう10年行かなくていいなと思ったし、かなり疲れた。友達とか彼女(いない)とは旅行は絶対無理だ。(出掛けて30分で「疲れた、帰りたい」と言い出すレベルなので、多分、いや絶対にお互い楽しめない)

 

ただ今回に限っては行って良かったと思ってる。ばぁちゃんの手を握った時にそう思った。ちゃんと生きていることを実感出来たし、会話も出来た。

 

僕が唯一出来ることは会いに行くことくらいで、それで孝行になるなら嫌いな旅行もたまには悪くない。

 

少し話を変えると、僕はお盆と正月には必ず実家に帰るようにしている。今後も多分ずっとそうだと思う。

 

実家の家族と会うのは1年に2回。両親に会えるのも人生において後60回前後。じぃちゃんやばぁちゃんについては、もっと少ないし、もしかしたらもう来ないかもしれない。

 

何も出来ない僕が死にいく人に出来ることは、可能な限り会いに行くことだけ。

 

それだけは死守しようと思う。